この記事の注目点はココ!
・AIカメラは観光振興にも利用できる
・AIカメラは観光施設などの入り込み数を正確に推計することができる
・AIカメラ利用により、混雑時間が把握できるほか、曜日ごとの分析も容易になり、休日や掃除時間の設定、仕入れ調整など、運営の効率化が期待できる
観光分野での連携協定を結んでいる室蘭市と通信事業者のKDDI(東京)は、地球岬と道の駅みたら室蘭にAIカメラを設置し、入り込み数をカウントする実証事業に着手した。人工知能での常時計数から得られるデータを、施設の効率的な運営につなげていく考えだ。
両者は2018年(平成30年)12月に協定を締結している。ICT技術を使った観光振興が狙いで、市内の観光資源をICTコンテンツ化し、効果的な情報発信を行う事業などの取り組みについて協議を進めてきた。
その一つがカウント実証事業になる。従来の観光施設の入り込み数は、トイレの利用水量から推計する方法(施設ごとに違う)などを採用しており、正確性や詳細な統計が得られないといった課題があった。
AIカメラは、指定したセンサーの範囲を何かが通過した瞬間、人だけを自動判別する。データは1分ごとに同社の回線を通じて市に送信される。映像の撮影は行っていないため、プライバシー的にも問題がない。
観光課によると、観光地で導入事例の多い赤外線を使った計数と比較しても、AIカメラは優位性があるという。「赤外線では集団を判別できず、塊として1カウントとしてしまうが、人工知能だと正確に判別できる」という。
昨春の大型連休にはみたら室蘭に仮設し、手作業とカメラ計数を比較して正確性を確認。昨年12月、みたらの出入り口3カ所、地球岬の通路1カ所にカメラを設置し、今年1月から計数を開始した。
市は過去の統計との比較の観点から、公表する観光入り込み数については従来方法による推計値を採用していく方針で、AIカメラによるデータは非公表とし、施設運営の効率化に役立てていくとしている。
観光課の丸田之人課長は「混雑時間が把握できるほか、曜日ごとの分析も容易になり、休日や掃除時間の設定、仕入れ調整など、運営の効率化が期待できる。有効活用したい」と話している。
引用:AIカメラで観光客計数、市とKDDIが実証事業【室蘭】
観光施設だけに囚われず、AIカメラは様々な場所で利用されることが増えるだろう。なぜなら、AIカメラは人の動きを細かく分析することができるため、業務の効率化を促進することができる期待が大きいためである。他にも、ホテル、スーパー、本屋などがAIカメラの導入を行っていきそうだ。
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