中国工業・情報化部直属のシンクタンク中国である中国情報通信研究院(CAICT)が、第5世代移動通信システム(5G)通信速度の第1四半期(1～3)実測データをまとめました。
それによると、中国の5G通信の下りは第4世代移動通信システム(4G)の10倍以上の速さでした。

平均通信速度は、5Gユーザーの下りで304・8メガビット／秒(Mbps)、上りで49・6Mbps、4Gユーザーの下りで27・8Mbps、上りで2・9Mbpsとなり、Wi－Fi利用時は下りで179・7Mbps、上りで36・3Mbpsでした。

このデータは、CAICTが5Gクラウドテストプラットフォームの通信速度の実測データを、国内の5G通信速度の実態反映を目的に、整理・分析したものです。
5Gクラウドテストプラットフォームは、アプリとクラウドプラットフォームを組み合わせたモデルが採用されました。
ユーザーが自発的に、5Gクラウドテストアプリを使って通信速度テストを行いました。
テストの時間や場所、無線環境は確実ではないため、ユーザーが実際に体感した通信速度のみを、テスト結果に反映している。

地域別に見ると、5G通信の下りが高速で、最大358・8Mbpsだったのは黒竜江省、雲南省、内モンゴル自治区、海南省、江蘇省、上海市、新疆ウイグル自治区、浙江省、福建省、山東省などです。
また、上りが高速で、最大69・8Mbpsだったのは、雲南省、内モンゴル自治区、山東省、海南省、黒竜江省、甘粛省、上海市、湖南省、新疆ウイグル自治区、河南省などです。

重点都市(31の省都・自治区首府・直轄市と五つの計画単列)で5G通信の下りが高速で、最大389・2Mbpsだったのは、ハルビン(黒竜江省)、青島(山東省)、昆明(雲南省)、寧波(浙江省)、石家荘(河北省)、ウルムチ（新疆ウイグル自治区)、海口(海南)、瀋陽(遼寧省)、済南(山東省)、上海の各市です。
また、上りが高速で、最大76・7Mbpsだったのは、済南、昆明、ハルビン、鄭州、海口、貴陽(貴州省)、広州(広東省)、大連(遼寧省)、ウルムチ、上海の各市です。

中国でほぼ全域をカバーしているのは、スタンドアローン(SA)方式の5G通信網で、5G対応スマートフォンでネット接続すると、自動的にSA方式の5G通信が利用できます。
SA方式への接続端末数は、76・8％が5Gスマホで、ノンスタンドアローン(NSA)方式では23・2％です。
SA方式の割合は、HONOR(オナー)、サムスン、OPPO(オッポ)、ファーウェイ、Realme(リアルミー)、iPhoneなどの主流端末では、いずれも90％を超えました。
(c)Xinhua News/AFPBB News

参照：AFP BB News