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GSMA最新報告「世界の5G接続数が2025年までに20億へ」

2022年3月2日、移動通信関連の業界団体GSM Association(以下GSMA)は、世界の5G接続数が2022年には10億を超え、2025年までには20億へ届くとの見通しを発表しました。

2025年末までには、5Gは全移動通信接続の5分の1超を占め、世界の5人に2人以上が5Gネットワーク圏内に暮らすようになる。

これらはGSMAが、モバイル業界イベントで世界最大級の「MWC Barcelona 2022」で発表した「Mobile Economy Report 2022」で報告されています。

関連ニュースリリース:Mobile Momentum: 5G connections to surpass 1 billion in 2022, says GSMA
関連リポート:Mobile Economy Report 2022

現在、約200の5Gネットワークが、世界70カ国でが稼働しています。
このうち68の事業者が5G固定無線アクセス(Fixed Wireless Access、FWA)サービスを提供し、23の事業者が5G Stand Aloneサービスを提供しているほか、複数のサブ3GHz周波数帯やミリ波の活用、5G Advanced、プライベートネットワークに向けた取り組みも進んでいます。

GSMAもさまざまな事業者や企業、各国政府への5G導入促進に向けて「The GSMA 5G Transformation Hub」を運用しています。
主な活動分野と事業者は次の通りです。

●エンターテインメント(米Verizon):5Gミリ波を使ったNFLスタジアム内体験の仮想化とゲームでの追体験
●インフラ(米ドローンメーカーSkydio):5Gを使った橋梁や主要構造物検査
●製造(米Thundercomm):生産性向上に向けた中国での5Gネットワークロボティクス
●運送(韓国科学技術情報通信部[Ministry of Science and ICT、MSIT]):ソウル地下鉄での5Gミリ波による4K TV放送
●建設(シンガポールの通信事業者Singtel):シンガポールでの5Gを使った安全で効率的な建設支援
●スマートシティー(韓国Motov):5Gを使った大気汚染や交通事故に関するデータ収集と解析
●エネルギー(米Vayu AI):5Gを使った風力発電の性能改善

GSMAは2月23日に、「The Socio-Economic Benefits of Mid-Band 5G Services」の中で、中周波数帯の5G移動通信ネットワークサービスにより、2030年までに世界のGDPを6100億米ドル押し上げるとするリポートを発表しました。
また、中周波数帯の5Gを優先する各国政府の政策が、今後数年間の経済発展につながるとしました。
リポートでは、1G~7GHzの中周波数帯が、5Gによる経済効果9600億米ドルの約65%を、2030年までに占めると予測しています。
そのためには、2GHzの中周波数帯が必要とし、十分な周波数が確保できなかった場合は、最大3600億米ドルのGDP成長の機会が奪われると予測しています。
なお、中周波数帯を使った5G経済効果の75%は、高速大容量モバイルブロードバンド(eMBB)や高速固定無線アクセス(FWA)によるものです。

同リポートでは2030年の中周波数帯5Gによる経済効果を次のように予測しています。

●中周波数帯5Gは医療や教育、製造の分野でも活用され、その成長の40%を製造業が占める。また、スマートシティーを含む公共分野にも大きな影響を与える
●中周波数帯5Gは、世界中の経済成長に影響を与える。2030年にRCC/CIS(旧ソ連独立国家共同体)や南アメリカでは0.5%超、サハラ以南のアフリカでは0.37%、欧州では0.38%、北アメリカでは0.36%のGDP成長に貢献する
●5Gを早期から導入しているアジア太平洋や欧米では、GDPに多大な貢献をし、東アジアと太平洋地域では、2180億米ドルの経済効果をもたらす

GSMAは、今後も中周波数帯5Gの充実に向けて、次のような活動を行っていくとしています。

●各国政府や業界と協力し、WRC-23(World Radiocommunication Conference 2023、世界無線会議2023)など通して、高速で手頃なサービスが可能な周波数帯提供を支援する
●中周波数の平均2GHzを5Gに割り当てる。多くの国では、まだ1GHz分が不足している
●3.5GHz、4.8GHz、6GHzを含む中周波数帯への要望に応え、大規模かつ低価格なブロードバンド実現を支援する

参照 日経XTECH

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